高齢期は、新陳代謝の減衰や全身疾患の影響により虫歯や歯周疾患が急速に進行する時期でもあります。しかしながら成人期より日常における個人の正しい生活習慣とブラッシングそして定期健診の励行が成されていれば、高齢を迎えようとも、一生涯健康で安定した永久歯列・咬合により、楽しい食生活や健康的な笑顔などが得られます。残念ながら虫歯や歯周疾患などを放置していた場合はしっかり治療を行うことをお勧めします。特に抜歯により歯牙の欠損がある場合、義歯やブリッジ・インプラントなどの歯科治療は肉体的にもそして精神的にも大変な負担となります。また、他の全身疾患などにも悪影響を及ぼすこともあります。
近年、歯周病と糖尿病との相関関連が研究されています。高血圧や、肝臓疾患・腎臓疾患などの重篤な疾患を患っている方々、また脳血管疾患等により抗凝固剤(血液サラサラの薬)を服用されている方々、骨粗鬆症の薬を服用されている方々、ペースメーカーの処置を受けている方など、歯科治療にあたり注意すべき全身疾患や薬があります。
将来の健康で豊かな生活のための目標を設定しましょう。体力年齢・お肌の年齢・骨や関節や筋肉の年齢があるように、自分自身の歯の年齢・口腔の年齢をより若く・健康である状態に保ちたいものです。当院では歯・口腔の年齢を「実年齢 – 10歳」に設定することをお願いしています。
毎日、鏡に向かって「私は10歳若い、私は美しい! 歯は白い!歯茎も健康!」って「魔法のおまじない」をしながらブラッシングしてみてください。歯に健康の魔法をかけるのは歯科医師ではなくあなた自身です。
ブラッシングの目的は(1)虫歯の予防・管理(2)歯周疾患の予防・管理(3)治療のためのブラッシングの3つです。
歯磨きの方法 |
予防・管理のための技術は先ず磨く順番を決めること。そして咬合面(奥歯の噛み合わせの面・溝)を上下4箇所、そして最後に上下前歯の裏表も4箇所です。歯の面だけでなく歯茎との境目(歯茎部)、歯と歯の間(隣接面)も忘れずに!特に上顎臼歯の頬側(外側)下顎臼歯の舌側(内側)を忘れずに磨きましょう。そして磨き終わったら鏡の前で確認を行うことです。ついでに口臭のチェックも行いましょう。より良い友人関係エチケットの基本です。 |
歯ブラシのサイズや種類の選び方について。大人用の歯ブラシの選択になります。虫歯予防の一般的な形態からブラシの毛先の柔らかさ等に重点を置いた歯周病対策用タイプなど目的により大きく異なります。個人差もありますので歯列の大きさや歯並びの様子、そして持ちやすさなどを基準にして選びます。また、電動歯ブラシの選択や正しい使用方法など、歯科衛生士が個人にあった最適の歯ブラシをお勧めいたします。
歯磨き粉(歯磨剤)について。一般用の歯磨き粉がご使用頂けます。歯ブラシと同様に成人用の歯周病専用タイプのもの(プラーク分解酵素や抗炎症薬剤成分配合、生薬成分配合のものなど)と、フッ素含有の虫歯予防を目的としたものがあります。使用目的に応じて選択してください。
定期健診において虫歯の他に歯周疾患(歯肉炎)歯列・咬合・顎関節の疾患の有無などを精査します。定期健診は疾患の発見が目的ではありません。現在の自分自身の状態の理解と健康な状態の維持管理、将来に向けての目標設定を目的としています。定期健診の頻度は個人によって異なります。虫歯や歯周疾患のリスクの高い方は、概ね6ヶ月毎の定期健診を、歯牙・歯周組織とも良好な状態を保っている方には1年毎の定期健診をお勧めしています。当院では、定期健診時に、歯科衛生士による歯石の除去や歯面清掃・個人に応じたブラッシング指導を行っています。また、歯科衛生士が当日推奨した歯ブラシを受付にてお渡ししています。
治療のためのブラッシング方法があります。予防・管理のためのブラッシングに加えて補助器具(歯間ブラシやデンタルフロス等)や、歯磨剤だけではなく、薬剤を利用してのブラッシングや、歯肉マッサージの方法などをお伝えしています。
既に、補綴修復歯(充填してある歯、冠が被せてある歯、場合によっては部分入れ歯やインプラント補綴)をされた方もいるでしょう。補綴修復歯でも再び虫歯になることも、また歯周病が進行することもあります。また補綴修復の方法によりブラッシングやケアの方法も異なります。
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
9:30-12:30 | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 | 〇 | × | 〇 |
14:30-19:00 | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 | △ | × | △ |
※△は14:30-18:00まで(土曜日・祝日は午後18:00まで)
※水曜日午前は基本的に往診のみの対応
休診日 木・日曜日 GW・夏季・年末年始
●歯科矯正治療・高次歯科診療などは専門医療機関に
責任を持ってご紹介致します。